沖縄県商工労働部ものづくり振興課(神谷順治課長)は29日に県工業技術センターで記者会見し、同センターに設けられためっき処理を試作できる「めっき試作ラボ」で、県内の装飾系事業者が試作した「沖縄製アクセサリー」をお披露目した。金属のパーツの上に別の金属をかぶせるめっき処理は、ものづくりの基礎技術の一つ。アクセサリーの金めっきの他、さび防止や硬さ補強といった金属の機能性強化を目的に、車や電子機器等の工業製品で活用されている。
アクセサリーを試作したのは、㈱国際サンゴ加工所の與那嶺卓麿さんとと㈱ガラス工房長七屋の坂本長七さんで、知念キャストの今井宏治さんがアクセサリーのパーツに金めっきを施した。
沖縄の海の色をガラスで再現したアクセサリーを販売している坂本さんは、「ガラスは自分で作るが、めっきは外注であり、品質保証が課題だった。自分でめっきをできないかと工業技術センターに相談したところ、タイミングよくラボに参加できた」と同ラボに参加した経緯を説明する。
神谷課長は「現状、めっき処理はほとんど県外に発注しており、県外にお金が流れてしまっている。県内でもめっきができることを分かってもらい、県内でめっきの需要を喚起し、めっき処理ができる企業を誘致したい」と語った。