県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協)(会長・玉城デニー知事)は12日、米軍基地から派生する諸問題の解決を促進する目的で在日米軍沖縄調整事務所(キャンプ・フォスター)と在沖米国総領事館に対して要請活動を行った。米軍基地負担の軽減や地位協定見直し、米軍施設・区域の返還や、跡地利用に係る諸問題の解決促進の要請で、副会長の當眞淳宜野座村長ら域内に米軍施設を抱える自治体の首長らが参加した。
米側に手渡された要請文では、普天間飛行場の固定化は許されないとし、県外移設や早期返還、5年以内の運用停止を含めた危険性の除去に強力に取り組む必要があると、念を押した。
米軍基地負担の軽減として➀海兵隊の国外移転と嘉手納飛行場より南の施設・区域の返還➁オスプレイ配備について➂米軍人・軍属による事件などの防止対策➃米軍演習に伴う事故の防止及び安全管理の徹底など8項目を上げた。
要請後、要請団は報道陣の取材に応じた。
嘉手納町の當山宏町長は嘉手納飛行場について「パラシュート降下訓練が行われ、オスプレイが飛来している。地域住民の安全性の確保への懸念が払拭されておらず、容認できるものではない」と呼び掛けた。
伊江村の島袋秀幸村長は、村内で実施される米軍戦闘機F35の訓練に言及。「騒音対策をやってほしい」とし、国頭村の宮城久和村長は「世界遺産予定地の上空をオスプレイが飛ぶのは自粛してほしいと求めた」と話した。
読谷村の仲宗根盛和副村長は「故障した米軍ヘリが吊り下げられトリイステーションに運搬された。周辺海域はダイビングスポットで漁場もある」と説明し、県民に被害が出る危険性を訴えた。
また昨年の米兵不法侵入や拳銃所持の事件について「村民に大きな不安を与える。教育と綱紀粛正をやってくれと言った」と述べた。