食事・運動・健診・医療カギ 全国最悪の脳内出血死対策 推進会議で協議

八重山地区健康おきなわ21推進会議が開かれた=7日午後、八重山合同庁舎

 全国に344ある二次医療圏のうち、八重山圏域の脳内出血による死亡率が2011年から15年までの5年間、男女とも全国ワーストだったことが7日、八重山合同庁舎で開かれた八重山地区健康おきなわ21推進会議(主催・八重山保健所)で報告された。同保健所は血圧管理の不良や、生活習慣の問題などを要因に挙げた。「食事・運動・健診・医療 みんなで防ぐ脳出血」を標語に、関係機関で認識を共有し、特定健診の受診率アップなどの対策に取り組む。

 推進会議の資料によると、2016年から2年間、八重山圏域での脳内出血による死亡数は44人。年齢別では65~69歳が9人を占めているが、働き盛りの40代後半の死亡も1人あった。
 要因は高血圧、多量飲酒・喫煙・肥満といった生活週間の問題、糖尿病、脂質異常などが考えられる。石垣市では17年度の特定健診受診者4601人中、1585人(34・4%)が高血圧症の服薬中で、治療継続が必要だった。15年の県の調査では、八重山圏域は沖縄本島と比べ、男女とも飲酒頻度が高いことも判明している。
 継続して取り組む対策として、把握できる未治療者などを治療に結びつけることや、市民・県民への健康教育などを通じ、血圧のコントロールの大切さを周知することなどが指摘された。
 推進会議では、参加各団体の脳内出血予防に向けた取り組みが紹介された。八重山地区医師会の上原秀政会長は「脳出血のことは医師会も気にかけていた。発症を減らす努力が必要で、血圧の管理も大事だが、特定健診を勧奨し、健康指導につなげる必要がある」と述べた。
 石垣市は、特定健診受診率が17年度の50・7%に対し、18年度は今年1月16日現在、37・1%とした上で、目標の60%達成に向け、パンフレットの配布などを進めていると説明した。
 職場の健康づくりに取り組む企業として、八重山殖産株式会社から事業報告があった。
 同会議は経済、福祉、教育、マスコミ、市町村など21機関・団体で組織されている。

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