旧暦1月20日、かつての辻村で暮らした遊女(ジュリ)へ感謝と鎮魂の祈りを捧げ、五穀豊穣・商売繁盛を祈願する「二十日正月(ハチカソーガチ)」が3月31日、辻新思会前で行われ、奉納舞踊が披露された。
奉納の最後には鮮やかな紅型に馬の首をかたどった飾りをつけた120人の女性舞踊家と30人の女性奏者による「ジュリ馬」が披露され、「ゆいゆい」という掛け声で演舞を舞い大勢の観衆を魅了した。
女性だけで構成された辻(チージ)は1672年に創建。辻に住む女性「ジュリ」は高い教育と礼儀作法を身につけ、古くから那覇の交易の場で、薩摩の役人や中国の使節団などの賓客をもてなし琉球王国の繁栄を支えてきた。
会場を訪れた上間綾さん(40)は「ゆいゆいという掛け声が耳から離れない。歴史を忘れないためにもお祭りは続いてほしい」と話した。