公園に孔子廟、無償は違憲 住民訴訟、二審も那覇市敗訴

久米至聖廟(資料写真)

 儒教の祖・孔子をまつる「孔子廟(びょう)」のため、那覇市が松山公園内の土地を無償で提供していることが憲法の政教分離の原則に違反するかが争われた住民訴訟の控訴審判決で、福岡高裁那覇支部(大久保正道裁判長)は18日、一審那覇地裁に続いて違憲との判断を示し、市が使用料を請求しないことは違法だとした。

 大久保裁判長は、廟の管理団体である久米崇聖会について、営んでいる祭礼行事の内容を踏まえ宗教団体だと認定。聖廟を宗教施設と指摘し、土地の無償使用は「特定の宗教に便宜を提供し、援助していると評価されてもやむを得ない」と述べた。
 那覇市には久米崇聖会に公園使用料を徴収すべき義務があり、使用料を全額免除にしたのは違憲で無効だと判断。違憲状態の解消手法は那覇市の裁量に委ねた。
 その上で、原告で那覇市民の金城テル氏(91)が監査請求した2014年4~7月の使用料を請求すべきだと指摘した。昨年4月の一審判決は使用料を約180万円と算定したが、高裁支部は額を示さず、市の裁量に委ねるべきとした。
 判決によると、故翁長雄志氏が市長だった11年、市内の松山公園に廟の設置を許可して土地使用料の全額免除を決め、14年に更新した。市側は訴訟で「沖縄独特の歴史や文化を継承するための施設で、宗教性はない」と主張していた。
 判決を受け城間幹子市長は「主張が認められず残念だ。判決内容を確認し顧問弁護士と相談する」とコメントした。市によると、土地は現在も無償で提供されている。
 記者会見した金城氏は「市の公園の中に、(宗教的な)建物があり、祭礼をするのは、宗教団体だと思う。裁判で詳しい判断を聞けたのは喜ばしい」と述べた。

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