【視点】平成最後の「明和大津波の日」

 高齢者、障害者などの「要支援者」については日ごろから存在を把握し、地域や行政が責任をもって避難誘導する体制を構築する必要がある。これも一般住民の協力なくしては進まない。
 石垣市では、要支援者の避難所となる福祉避難所が間もなく完成する。市は公民館などの協力を得て要避難者をリストアップしているが、福祉避難所の供用開始に合わせ、改めて地域に目配りしてほしい。
 石垣市で進む陸上自衛隊配備は、島の防災体制にも大きなインパクトを与える。大災害時、自衛隊と連携した復旧や救助活動の想定が可能になるからだ。
 ただ災害時、自衛隊が被災してしまったのでは元も子もない。現在、駐屯地建設に向けた用地造成工事が進む平得大俣地区は、高台であることを意識して選定された。周辺住民から反発の声が上がっているが、防衛省は今後も丁寧に説明を続け、市民の理解を得てほしい。
 沖縄本島では災害時を想定し、行政と米軍の連携強化が必要だ。米軍の新型輸送機オスプレイは垂直離着陸が可能で機動性が高く、防災対策に大きな役割を果たすものと期待されている。
 自衛隊もオスプレイの導入を予定している。「防災・減災」に万全を期すためにも、オスプレイを活用した防災訓練の実施を視野に入れるべきだ。

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