沖縄に新規参入するセブンイレブン沖縄(久鍋研二社長)は10日午後、那覇市内のホテルで記者会見し、2024年7月までに県内で250店舗を出店させる目標であると発表した。会見で久鍋社長は「観光客の増加もあり、250店舗を出店できる」と強調。11日に那覇市で7店舗、糸満市、豊見城市、北谷町、八重瀬町で7店舗の計14店舗を同時オープンする。離島での店舗オープンについて、久鍋社長は、要望はあるとしつつ、商品の供給網が確立できず「現時点で出店予定はない」と明言。ただ、「いろんな出店の可能性はある」と述べ、含みを持たせた。
19年現在、ローソンは県内に233店舗、ファミリーマートは325店舗を展開しており、競争の激化は必須だ。ただ、競合他社との差別化について、商品本部長の森山英樹取締役は「一番の競争相手はお客様だ。どんな商品を望むのか追求し、具現化していきたい」と述べ、市場ニーズの把握を徹底すると宣言した。
県内の店舗では地元になじまれているメニューとして、県産のゴーヤーを使った「ゴーヤーチャンプルー丼」や、タコライスなどの地区限定商品を販売する。セブンは、浦添市とうるま市に専用工場を建設し、商品供給網も整備した。
レジに自動釣り銭機を導入し、会計に要する時間の短縮と従業員の作業の軽減を目指す。11日に開業する14店は24時間営業する。24時間営業を巡っては人手不足などを背景にコンビニのオーナーから見直しを求める声が出ている中で、久鍋氏は「セブン―イレブン・ジャパンと同じ対応を取らせていただく」との基本姿勢を示した。
セブン―イレブンで使えるスマートフォン決済サービスで、不正使用事件が発覚した「7pay(セブンペイ)」については言及を避けた。
セブン―イレブン・ジャパンの古屋一樹会長は10日、県庁を訪れて玉城デニー知事を表敬訪問した。玉城氏は「みんなが楽しみに待っている。県としても協力していきたい」と語った。