中高生の組踊、国立劇場へ 沖縄の伝統芸能に誇り

本番に向けて「肝高の阿麻和利」の稽古に励む中高生メンバー=6月24日、うるま市(共同)

 勝連半島の中高生らが、伝統の音楽劇「組踊」を現代風にアレンジした舞台「肝高(きむたか)の阿麻和利」を8月に初めて、伝統芸能の殿堂、国立劇場(東京都千代田区)で上演する。

 地域の歴史と伝統芸能を知り、地元に自信を持ってほしいと始まった企画から20年。メンバーは「地域に誇りを持つ舞台を見てほしい」と稽古に取り組んでいる。
 「組踊」は沖縄の古典音楽に乗せて演じる歌舞劇。琉球王国が中国皇帝の使者をもてなすため、1719年に初めて上演された。今年は300周年に当たり、県が中心となって記念事業を展開している。
 「肝高の阿麻和利」は、半島にある勝連城の城主、阿麻和利の半生を描く。15世紀に琉球王国に滅ぼされた阿麻和利は反逆者と伝えられてきたが、最近の研究で、海外との貿易で地域を繁栄させたことが分かっている。
 子どもたちに歴史と伝統芸能を教えたいと1999年に当時の勝連町の教育委員会が発案。小浜島出身の演出家、平田大一さん(50)がミュージカル風にアレンジした。
 2000年3月に世界遺産である勝連城跡を舞台に初めて上演。父母らが結成した「あまわり浪漫(ろまん)の会」が企画・運営し、これまで県内外で300回以上、上演してきた。国立劇場の公演も浪漫の会が主催、300周年記念事業の一環として行われる。
 9代目の阿麻和利役の高校2年、川根達巳さん(16)は「地元に誇れるものがあることの大切さを伝えたい」と話す。高校3年の上運天綺心さん(17)も「沖縄の中高生が地元に自信を持って一生懸命になれる舞台があることを全国の人に知ってもらえるチャンス」と胸を躍らせる。
 平田さんは「地元の古き良きものに誇りを持つことで、新しい息吹が生まれ、地域の活性化にもつながる。歴史の中に未来への糸口がある」と話している。公演は8月12日の昼、夜の2回。

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