■高良鉄美氏
辺野古と改憲にノー 離島の交通、物流に光
①辺野古の新基地建設、県民生活、憲法改悪。これは全部つながっている。民意が何度も明確に示されながら無視され、工事が強行されている。憲法の基本原理である民主主義に反する。政府は暮らしを優先していない。
子どもの貧困、少子化問題もあるのに、辺野古に巨額のお金を投じることは矛盾する。工事にいつまで、どれくらいの予算が必要かもはっきりしない。オスプレイ、戦闘機、イージスアショアを買うために消費税を上げるのか。
②仲井真弘多知事の埋め立て承認を撤回したのは、承認後に軟弱地盤や活動断層の問題が出てきたから。(撤回を巡る裁判は)翁長雄志知事の承認取り消しに「瑕疵(かし)がない」という判決が出た裁判とは、全く違う裁判だ。むしろ埋め立て承認を撤回することが正当だ。
政府は普天間飛行場の5年以内の運用停止と言ったが、期限は切れた。これは国が守るべきことだ。普天間は閉鎖し、辺野古は造らなくてもいい。
③国の政策としての振興策ではなく、県の政策と連携し、リンクしたものではなくてはならない。県はアジアに目を向けた経済戦略を進めている。アジアへの玄関口になり、アジアの経済に入っていくことは、日本としての利益も大きい。「一国二制度」は沖縄独立論ではなく、沖縄の価値をもっと活用し、日本経済を伸ばすものだ。基地で経済発展した国はどこにもない。
④学生にアンケートを取ったことがあるが、自衛隊の評価は高い。ただし理由は、急患輸送と不発弾処理の二つが圧倒的だ。
宮古、八重山の陸自配備は、住民に正確な情報を与え、合意を得るというプロセスを取っていない。
⑤僕は4歳まで石垣に住んでいた。交通アクセスの問題、人や物が入りにくいことは感じた。交通手段と物流をしっかりやっていくことが一番大きい。
⑤対話や外交の中で緊張を緩和しないといけない。自衛隊が出ていくと問題が大きくなり過ぎる。国民同士がもっと冷静に考え、将来の世代により良い解決方法を考えることが大事だ。