【視点】辺野古 沖縄に光明もたらす判断を

 安里氏は、辺野古移設を巡る2月の県民投票で「反対の民意は示された」と認め、移設を推進しないと明言。一方、最高裁判決も重視し「工事は進んでいる。現実的に元に戻すことはできない」として、移設に反対する沖縄の民意を政権の中枢に伝えると述べている。
 高良氏は、移設反対の民意が知事選、衆院補選、県民投票で示されながら、安倍政権に無視され続けていると批判。憲法で定められた民主主義や地方自治の侵害だとして「宝の海を埋め立てることは絶対に許さない。安倍政権に対峙していく」と強調する。
 衆院補選では自民の島尻安伊子氏が、移設容認を明言して選挙戦に臨んだ。有権者には移設への反発が根強いだけに、苦渋の決断だったはずだが、政治家としての責任は全うした。島尻氏に比べると、安里氏の主張は有権者には分かりにくい。
 高良氏は民意尊重を求める。だが安倍政権も民主主義の手続きで成立し、最高裁の判断は三権分立の原則に沿って出されており、民意を訴えるだけでは工事を止められない。また移設を巡り、国と県の対立が深刻化する状況に、有効な処方箋を打ち出せていない。
 安里氏、高良氏の政策が、もつれた糸のような辺野古移設問題を即座に解決できると考えるのは早計だ。だが、両氏が示す二つの道筋のいずれが沖縄の将来に光明をもたらすのか、有権者は真剣に熟慮しなくてはならない。
 石垣島で進む陸上自衛隊配備計画の是非も重要なテーマだ。安里氏は自衛隊が持つ災害救助の役割に着目して容認、高良氏は辺野古移設と同様、国の強行的な姿勢が問題だとして反対を明確にしている。
 宮古、八重山の4新聞社によるインタビューでは、尖閣諸島問題への対応として、高良氏が対話や外交による解決を要望。安里氏は尖閣諸島の所有権を国から県、市に移し、緊張緩和を進めるよう提案した。
 陸自配備や尖閣問題は、沖縄本島での選挙戦ではほとんど話題になっていないようだが、外交や安全保障を考える上で、本来は辺野古移設の是非にも匹敵する大きな論点である。

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