【視点】日航機事故34年 空の安全へ誓い新た

 現在も重大事故の芽となりかねない出来事は起こり続けている。7月には那覇発ソウル行きのアシアナ航空171便が、管制官の指示に従わず滑走路に進入。国土交通省から重大インシデントに認定された。日航機墜落事故の原因とされた機体の修理ミスのような人為的な問題のほか、現在ではテロの脅威も考慮に入れなくてはならない。
 離島である沖縄、八重山の住民生活や産業の柱である観光は、空の安全が確保されていることを前提に成り立っている。どのような状況であっても、安全が最優先なのは当然だ。
 現場で安全管理にかかわる人たちを後押しするのは「二度と事故を起こさない」という社会の強い意識である。具体的にはこの事故の教訓を忘れず、未来永劫語り継いでいくことだ。
 墜落現場となった「御巣鷹の尾根」の麓を流れる群馬県上野村の神流川(かんながわ)では11日夕、故人をしのぶ灯籠流しが行われ、遺族らが空の安全と事故の再発防止を祈った。
 参加者全員が上野村役場近くの河原で黙とうし、墜落時刻の午後6時56分、犠牲者へのメッセージが書かれた灯籠を川に浮かべた。
 12日朝には御巣鷹の尾根に慰霊登山し、墜落地点に建てられた「昇魂之碑(しょうこんのひ)」の前で事故の再発防止を祈願。午後には麓の「慰霊の園」で追悼慰霊式が開かれる。盆を前に鎮魂の一日となる。沖縄からも心を一つにしたい。

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