7日から3日間の日程で沖縄本島北部の離島を視察した宮腰光寛沖縄担当大臣は9日午後、帰郷前に那覇空港で報道陣の取材に応じた。就任以来12回目の沖縄訪問で、伊平屋村や伊是名村、伊江村を視察。北部振興事業の状況や製糖所や泡盛の蔵元を訪れた=写真。
原材料に県産米を使い、付加価値をつける「琉球泡盛テロワールプロジェクト」の一環で、伊平屋村では長粒種米が植えられた水田があり、宮腰氏は8日に視察した。テロワールが、来年以降に本格化すると指摘し「1年目なので、少量だが種籾を確保し、蔵元の要望に応じて生産できる。沖縄県産米で(製造し、泡盛を)売ることができる」と強調。沖縄本島や他島でも「長粒種米の栽培が拡大してほしい」と期待を込めた。
過去に八重山地域を視察した際、与那国島や西表島を訪問したと振り返り、「与那国では、二期作で長粒種米を栽培し、蔵元が全部買い上げるという。西表では、長粒種米を作付けすると説明を受けた。西表には蔵元が無いため、波照間島に持って行き、『泡波』に加工してもらう」と構想を語った。
さらに農水省と連携し、テロワールを進めると強調し「本格的、組織的に(長粒種米を)栽培するのは初めてだ。栽培管理などで問題もあると思うが、沖縄は亜熱帯で、栽培に向いていると思う。輸出にも力を入れたい」と意気込んだ。