内閣府の2019年度沖縄離島活性化推進事業費補助金第3回交付が9月27日に決定したことを受け、竹富町(西大舛髙旬町長)は決定額900万円を活用し、申請していた新規事業「ドローンを活用した物資輸送実証事業」として今年度から、モデル区域の西表上原―鳩間島間でドローンによる物資輸送がどこまで可能なのか、実態調査と実証実験を行う。
同事業は、船舶欠航時などに医薬品や食料品などのドローン(無人航空機)による輸送手段を確保することで、住民の利便性向上や離島への定住促進などを目的として行われる。
町政策推進課(小濵啓由課長)によると、上原―鳩間は石垣島から船が出ない場合、輸送手段が遮断される。そこでドローンの物資輸送手段としての可能性を模索。気象状況が厳しく、欠航便も増える秋から冬の時期に▽事業に適したドローン▽気象条件▽住民の需要―などの調査を行い、各種データを収集して課題を吸い上げ、来年度以降にドローンを選定、輸送実験をしていく考え。
総事業費は1200万円ほどで、同時事業への申請は昨年度末頃行われた。
同補助金は、沖縄の離島が領海及び排他的経済水域(EEZ)等の保全等に重要な役割を担うとともに、厳しい自然的社会的条件に置かれていることから、離島市町村の持続可能な地域社会形成に向けて実施する先導的な事業費を補助し、事業の効率的・効果的な実施を図ることが目的。補助率は8割以内と定める。
今年度予算の総額は12億で、これまでの交付決定額は12事業で11億5000万円。第3回交付では竹富町のほか、粟国村の「粟国島循環型食料生産システム構築事業」に補助金2100万円が決定している。