石垣市消防本部は、災害現場などの情報収集で活用できるドローン(無人航空機)2機を導入し、15日、同本部構内で運用開始式を開いた。ドローンを使用した救助訓練も行い、性能の高さをアピールした。2機はカメラを搭載し、高度150㍍まで飛行可能。中山義隆石垣市長は「迅速かつ効率的な救助支援活動が期待できる」と強調した。
ドローンは「マトリス210V2スペック」と「マビック2エンタープライズ」の2種。大型機のマトリス210V2スペックは直径約80㌢で、光学30倍ズーム機能付カメラと赤外線カメラを搭載している。防塵防水設計で、夜間飛行も可能。最大飛行速度は時速81㌔で、飛行時間は搭載物なしの場合は38分、デュアルカメラ搭載時は24分。
小型機のマビック2エンタープライズは直径約30㌢で、スピーカーの搭載が可能。救助時に声掛けができる。
救助訓練では、観光客が車の運転を誤り数メートル下の崖へ転落したことを想定。ドローンを使用し、傷病者の確認、周囲の状況などの情報収集を行った。
ドローン操縦にあたった識名徹夫士長(42)は「いち早く人命救助に当たることができる」とドローン導入のメリットを説明した。
石垣市によると、市消防本部でドローン操縦の有資格者は3人。今後、操縦可能な人材のさらなる育成に取り組む。