琉球大学大学院人文社会科学研究科のマシュウ・トッピングさん(33)と、ラップランド大学教育学部博士課程の半嶺まどかさん(31)が7日午後、八重山方言を継承する基礎を築く学習プログラム「わたしたちのすまむに」の説明会を石垣市立図書館視聴覚室で開いた。
同企画は、言語学者が記述した文法や論文だけに頼らず、ネイティブスピーカーである話者と学習者がペアになり、コミュニケーションを中心に言語を学ぶ「マスター・アプレンティス・ラングウェッジ・プログラム(MAP)」を実践するもの。
活動内容としては学習者が、方言を話せる指導者と日常生活や文化的活動をともにし、スマムニのみを使う時間を1か月に40~50時間を目安に作っていく。指導者は学習者自身で見つけるか、トッピングさんらに相談する。
トッピングさんはMAPを円滑に進められるよう、▽指導者と良い関係を築く▽目標を設定する▽とにかく指導者を真似る▽覚えたものを辞書で調べたり、自分が読める文字表記で記しておく―という4つの心得を指摘。「私たちはあくまでも提案。できるだけ耳で聞いて、話して、試行錯誤してほしい」と話した。
説明会には約30人が集まり、やまどぅむに(標準語)禁止のアイスブレイクや同企画への質疑応答を行ない、任意でプログラムに登録した。
今後は、登録者と連絡を取りながら進捗状況などを確認する。また日本言語学会や県のしまくとぅば普及センターとの予算交渉を進めていくという。
問い合わせは℡080・6483・6114(半嶺さん)。