【視点】豚コレラ 侵入防止対策徹底を

 ただ感染拡大が止まらない中、農業関係者から強い要請があるにもかかわらず、県の対応は迅速さを欠き、後手に回っている印象は否めない。江藤農水相はアグーを離島地域に隔離して種の保存を図ることを検討しているが、県もぐずぐずせず、国の動きに呼応し、打てる手は早めに打つべきだ。
 一方で過剰反応によって風評被害を拡大させることは慎む必要がある。豚コレラは人にはうつらず、感染した豚の肉を食べても影響はない。
 八重山では市議会の「未来」会派が、豚コレラ発生が確認された8日、市に水際防止対策の徹底を要請した。要請書では「豚コレラが市に侵入すれば、野生のイノシシにも蔓延する恐れがある」と危機感を示した。
 豚コレラの県内への侵入経路は、現在のところ分かっていない。八重山は離島とはいえ、海外客を含む年間140万人以上の観光客が来島している状況では、豚コレラに限らず、さまざまな伝染病から全く安全と言い切ることはできない。
 隣国からは不気味なニュースも流れてきた。中国湖北省武漢市で新型のウイルス性肺炎が発生し、41人が発症、うち1人が死亡した。武漢市からタイを訪れた観光客からもウイルスが見つかった。
 こうなると家畜伝染病だけではなく、人にうつる可能性がある伝染病の水際対策も必要だ。石垣市でも10年以上前、海外からの新型肺炎や新型インフルエンザの侵入防止に向けて厳戒態勢に入ったことがあった。豚コレラにせよ新型肺炎にせよ、事態の推移によっては、島を挙げた防疫体制の構築が必要になるかも知れない。

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