県と認識相違 苛立つ市 ゴルフ場、8カ月足踏み

 石垣市で株式会社ユニマットプレシャスが進めているゴルフ場建設計画を巡り、市と県の間で認識の相違があらわになっている。地域未来投資促進法を活用し、予定地の農振除外を進める方向性は同じだが、市が手続きを早期に進めるよう求めているのに対し、県は「100㌶近い農地が失われる」として、慎重な姿勢を崩していない。同法で定められた土地利用調整計画の策定は事前協議の開始から8カ月も足踏みし、市は苛立ちを強める。

■土地利用調整計画
 ゴルフ場と付帯するリゾート施設の開発面積は127・4㌶で、うち97%が農地。本来なら転用は不許可となるが、同法に基づいて策定される土地利用調整計画にゴルフ場建設計画が位置付けられれば、例外として許可が可能になる。
 市は昨年9月、県と共同で基本計画を策定。次いで土地利用調整計画を策定するため、昨年10月、県農林水産部と事前調整に入った。
 だが農振法の「例外」として早期に予定地の農振除外を進めるよう求める市に対し、県は従来通り、農振法の基準に沿って慎重に審査を行うとして対立。両者は今年4月、国に対して共同で見解を求めた。
■国の回答
 市によると5月に沖縄総合事務局から回答があり「農振法基準による審査は、同意に必要なものではないが、県が総合的に適合性を判断する上で、農振法の調整の考え方を参考にすることは特段問題ない」との内容だった。

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