―勝因はどこにあったか?
「翁長雄志知事の新しい基地を造らせないという思いが私を後押ししてくれた。承認撤回はしっかり支持するし、辺野古に新しい基地を造らせないという誓いはぶれずにこれからも守っていきたい」
―施策の財源は。
「行財政改革と予算の適正化を進めながら、優先課題にしっかりと目を向けていく。好調な観光関連から、さらなる政策をつなげていく」
―国との関係は。
「翁長知事もそうだったと思うが、私たちが対立や分断を持ち込んでいるわけではない。しっかりと国と協議し、沖縄の優位性を高めていく。それが国内の経済を伸ばし、支えれば、国も歓迎するだろう」
「しかし県民が認められないもの、辺野古の新基地建設には県民の思いをしっかりと政府に突き付けていきたい」
―沖縄の歴史のなか玉城氏が果たす役割は。
「政策で最も重きを置いているのは『自立』『共生』『多様性』。そのあらゆる人たちがお互いを尊重し合い、お互いが伸びていく、そういう社会を作っていく。それを私はデニー県政の礎として頑張っていきたい」
―米国人とウチナーンチュの血を半々に継ぐ玉城氏としては、米国政府、そして日本政府に何を要求したいか?
「私たちはいわゆる地球家族。お互いが尊重し合うということを原点に、もう一回お互いが分かりあう、その方向性を世界の平和につなげていくために努力するということに尽きる」
―民意をどう受け止めるべきか?
「2代にわたって県知事が政府に求めていた新基地建設反対が一顧だにされなかった。県が既に埋め立て承認を撤回している。公益に基づいた判断なので、それを守れない民主主義国家、法治国家ではないということを私はしっかり訴えたい」
「万国津梁会議を設立して沖縄の存在感を世界の中で高めていきたい。ソフトパワーの解決策を見つけていくことは可能だ」
「政府と対峙することの難しさは、私は考えていない。なぜなら、我々の民意に沿って政府が判断すればいいことだから」
―政府との裁判をどう戦うか。
「県が計画に対して、さまざまな行政指導を発出したにも関わらず、それを一顧だにしなかった。つまり、国のほうが法律を守らなかった。私は十分に主張するべきであると思う」