本村氏によると、8項目の実現に向け、久米島で進められているIT技術を活用した医療改革を「久米島モデル」として見習い、そっくりそのまま北部12市町村で展開することを構想している。
久米島モデルでは、地域住民の健康・医療データを全て集約し、琉球大学の医学部を中心としたメンバーがそのデータを分析している。例えば、「小中学生の間で2型の糖尿病予備軍が増加している」「動脈硬化が進んでいる」等の結果が出ると、それをもとに大手製薬会社を中心とする企業が集まり、雇用創出にもつながっているという。
北部12市町村では、地域住民に「やんばる健康カード(仮称)」を持ってもらい、病院、クリニック、学校での検診、薬局等の健康・医療データを「やんばる健康ネット(仮称)」に集める計画。久米島町は人口8000人ほどだが、北部12市町村には、その15倍にあたる約13万人超の住民がいる。本村氏は「おそらく久米島以上の企業を誘致できるだろう。既に数社から声がかかっている」と明かす。