沖縄防衛局は21日夜、石垣市平得大俣地区への陸上自衛隊配備計画について、駐屯地建設予定地周辺の4地区住民を対象にした説明会を市健康福祉センターで開いた。計画に反対する4地区の公民館は不参加を表明したが、住民約10人が出席した。質疑応答で防衛局側は、反対派から水源地への影響を懸念する声が出ていることに関連し、汚水や排水は浄化槽で処理すると説明。「排水の対策は、しっかり取りたい」(伊藤晋哉企画部長)と述べた。
沖縄防衛局や東京の防衛省職員ら7人が説明に当たった。駐屯地建設予定地は46~47㌶程度。民有地の部分に隊庁舎、弾薬庫などの主要施設を配置し、市有地部分は覆道射場、訓練場とする。
排水処理に関しては、車両整備場、給油所などの排水は油分離槽を通して処理水を駐屯地外へ排出し、周辺の環境保全対策を図る。弾薬庫は各種法令に基づいて管理しており、過去にも爆発事故が起きた事例はないという。
各種誘導弾の射撃訓練は国内の演習場では行わず、米国で行っていると報告した。石垣島で災害が発生した場合は、島内の部隊が初動対応に当たる。
施設配置に関しては、隊員の宿舎を駐屯地周辺に約30戸、市街地周辺に約170戸整備する。現在の進ちょく状況としては、用地取得に向け測量、補償物件調査、不動産鑑定評価などの業務を進めているという。